お通夜中の憤懣 無口な夜

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お通夜の話

 

ワタシの隣には、

義兄の奥さんとその子供達(甥、姪、共に成人)が座った。

 

挨拶をした。随分久しぶりだった。

ワタシはこの義姉は結構好き。

あまり会ったことはないけど。

大人しくて、思慮深い方である。

(まあ、この義実家の嫁同士ってこともあるからね。)

 

義兄は、来れない。

もう一人の要介護者

 

この義兄家族は、

ちゃんとお香典を渡してきた。

その2人の子供達(成人済)もそれぞれに。

 

義妹とは、やっぱり違う。

 

 

ずっと入院中の義兄の世話は

義姉とその子供達(家族)が、面倒を見ている。

 

親の面倒を見る予定だった義兄が倒れたのだから

私達が、義父母の介護をするのは仕方ないんだけど

 

義妹だけ、なんで全部免除なの?

 

もう、ホントお香典位、持ってこいよ。

 

 

祭壇の義父の遺影

 

読経中、

義父の遺影を見つめる。

 

 

この写真は、義妹が撮影して

選んだものなのだが

 

 

 

 

画像は粗いし、義父の顔が怒っている

 

 

 

よくも、こんな写真を選んだもんだな・・!

 

 

急いでいたから

そこを義妹に託した夫の気持ちはわかるのだが

 

やっぱり義妹は、

根本的に、センスが悪い。

 

 

最近なら

デイサービスで撮った集合写真の義父の顔の

方が、笑顔で良かったのに。

 

 

心の中で毒づく青猫である。

 

 

ちなみにこの遺影は、夫も気に入っていない。

それぐらいひどい。

 

 

それでもお通夜は滞りなく済んだ。

施設長さんも、お参りに来てくれた。(ありがたい!)

子供達は、少し涙ぐんだりしていた。ちゃんと良い子に過ごしてくれた。

 

 

ご近所の方も!

 

読経が終わった時

義実家と親交のあったご近所と隣の家のおばあさんが

3人程来てくれていることに気づいた。

 

この方達にはお世話になった。

金ボケ、スタート!! ご近所さんへの迷惑

 

 

またしても、

義妹が、横から挨拶したが

ご近所さん達は

義妹を軽く、かわした。

(ご近所さん達、義妹のところにも電話とかしてたみたいなんだけど。)

 

 

夫と青猫も挨拶に行く。

 

青猫
青猫

こんな中、わざわざお越し頂いて・・・。

お義父さんも喜んでいるはずです。

ありがとうございます。

 

すると、隣に住んでいるおばあちゃんが

 

「あなたは、本当に頑張っていましたね。

いつも様子を見に来て。おとうさん、喜んでいましたよ。

あなたの書いた手紙やファックス、

いつも沢山、私に見せてきてね。

いつも自慢していたの。嫁がかいてくれたって。」

 

 

 

 

それを聞いた時、

 

ワタシの目から、滝のような涙が出たんだ。

 

 

 

 

 

普通の内容だったのに。

春の大型新人 電話魔デビュー

 

 

挨拶と連絡事項。

書き散らかしたワタシの下手なラクガキ。

 

 

義父の誕生日には

毎年、マンガとメッセージを書いて送っていたけど

夏の知らせ 義父の誕生日

 

これまで義父から、

何も言われたことがなかったのに。

 

 

そんなものを、お義父さんはとても

喜んでいてくれたらしいことを

初めて知ったんだ。

 

 

 

お義父さん、

ワタシのヘタな絵を、喜んでくれて嬉しいよ。

こんなんで喜んでもらえるのなら

ワタシはこれからも盛大に、

ラクガキしながら生きてゆくよ。

 

 

絵を描くのは、昔から好きなんだ。

でも、人生を捧げるほど上手じゃないし、夢中になるほどの才能もない。

でも、自分が楽しめて、ついでに誰かが楽しんでくれたら

最高なんじゃないかってね。

 

 

通夜ぶるまい

 

遅くに終わったお通夜でも、食事が出る。

お寿司とか飲み物とか。

 

他の親戚や、義姉家族は、

辞退して帰ってしまった。

 

そうなると

義母と、義妹集団、青猫家族、青猫パパという

内輪だけのメンバーになった。

 

晩御飯のように

食卓の食べ物を食べ始める義妹家族たち。

 

それにつられて、周りも食べ始める。

 

 

通夜ぶるまいの前の

挨拶の文章も

事前に用意して、夫に渡していたんだけどな?

そういや夫は、お通夜の締めの挨拶も省略したな・・・・。

 

色々、省略されたので、密かにイラっとくる。

 

 

 

でも、

喪服はキツイし、

号泣して一気に疲れてしまった青猫は、

もう何も食べたくないし

話したくない。

 

 

 

そこに、

 

これまでにない程 無愛想な青猫の様子に

義母が何かを感じとったのか

話しかけてきた。

 

 

 

「あのな、じいさんの服

湯かんの時に、自分の服に着替えさせてもらったんよ。

青ちゃんからもらった服ばかりで、

おしゃれなの多かったからな。」

 

 

 

別にワタシは、そんなの頼んでいない。

義父は病院の清拭の時に和服を着せてもらっていたらしい。

亡くなった方には、和服の死装束が普通だと思っているし。

 

 

 

 

 

「迷ったけど、良く着ていたシャツにしたんや。

父の日に買うてくれたズボンは、骨がもろくて着せれなかったん

やけど、上にかけさせてもらったわ。」

 

 

 

「そうですか。」

 

 

なんかよくわからないけど、

これで、ワタシの機嫌をとっているらしい。

 

 

 

でも、逆効果だよ。

わざわざ死装束を脱がせて

シックなグレーのストライプシャツに、グレーのスポーツパンツ(ジャージ)を

合わせたのね。

 

 

センス悪すぎ。

ホントいらんことばっかりに、神経を注ぐね。

生きている時は、全然構っていなかったくせに!

 

 

 

 

その時、義妹が、自分のカバンを開けて

青猫が父の日にあげた新品のアロハシャツを

出してきた・・!!

 

 

 

ちょっとそれ!!

 

 

 

父の日の準備 ピノの覚悟

 

なんで、オマエが持っている?

 

 

(義妹)

「これ、父の日に

青ちゃんが、おとうさんにくれたから

着せようとと思って持って来たんやけど。

柄がねぇ・・・。」

 

 

 

 

 

ホントなんなんだよ?

こんなとこに、アロハシャツを持ち込んで!!

おまけに、文句かよ?。

 

 

ワタシは亡くなる人に着せる服を、

選んだわけじゃない。

 

 

続ける義妹、

 

「でも、これサラ(新品)だから勿体ないね。

これMサイズだから入る人、あまり周りにいないね。

あ、○○のおじさん(←しらない人)なら、

こうゆうの着るかな?

ということで、

貰っても良いですか?」

 

 

隣で、義母も

「ええんやないの?」

とか言って、青猫に聞いてくる。

 

 

「・・・どうぞ。」

 

仕方ないから答えたけど

 

 

結局、

ソレが欲しかったってことかい?

 

 

 

Mサイズだったら

 

ワタシの隣にいるだろう!?

(青猫パパ:Mサイズ)

 

 

 

いや、そうゆうことじゃなくて!

 

 

 

お義父さん、

亡くなったばかりなのに・・・!

 

 

そりゃ、お義父さんはもうアロハシャツは着ないし、

そもそも それをもらった意識もあったかどうか疑わしい。

動けない義父  言うべきこと

 

 

でも、

ワタシの中では、

それの所有権は、

まだお義父さんのモノだよ?

 

 

 

こんな、亡くなった傍から

 

形見分けでもなく、

新品のモノを早々に

お義父さんの特養の部屋から持ち出すのって、

どうゆうことなの!?

 

 

 

アンタ(義妹)はお義母さんの部屋は行っても

生前のお義父さんの部屋には寄らずに帰っていたのに!

 

 

亡くなってからは、すぐお義父さんの

部屋に行って、漁ったわけだね?

義父の入院 暗雲の病室

 

 

こうやって 皆が周りにいる時に

現物を持って、こんな話を始めてくる辺り、

 

 

青猫が断れないように

確実にねらっているじゃん!?

 

 

そもそも、特に理由もないのに

亡くなった方にアロハシャツを着せる

日本人は、あまりいない。

 

 

 

 

義妹、ハイエナかよ?

 

舌打ちが連続して108回ほど出てきそう。

 

宿泊

 

通夜ぶるまいが終わり、

皆が帰った。

青猫パパはホテルに泊まるそうだ。

 

控え室で、シャワーを浴びて、布団をしいて

青猫一家は雑魚寝した。

 

 

 

怒ってばかりの一日だったな。

 

疲れたのに、眠れない。

 

 

でも、良いこともあった。

 

青猫パパが来てくれたこと

義実家のご近所さんも来てくれたこと。

慣れないお通夜の中、子供達はとても良い子なこと。

 

 

棺の中で眠る穏やかな義父との

最後の晩

 

棺の義父に、食べ物やお菓子を供え、

まんじりと

夫もワタシも、無口なまま夜を過ごした。

 

きっと、それぞれ、思うことがあった。

 

そして、翌日はお葬式なのである。

 

義父
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義実家の介護とゴミ屋敷と葛藤と

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