斎場での眠れない夜をやり過ごし、
葬式の朝がくる。
義妹家族、義姉家族、義母、青猫パパが揃い、
お通夜に来なかった親戚達もやって来た。
予定外で
義父の妹(叔母さん)が来てくれた。
↑この回に出てくる叔母さんです。
「やっぱり会いたくてね。
タクシーに乗ったら来れたんよ。」
優しい叔母さんなんだ。
この叔母さんは、かなり足が悪くなっていて。
訃報の連絡した時は、行けないと話していたのだが
ご主人が支えながら、来てくれた。
この叔母さんは、初対面の青猫を
どうゆうわけか気に入って、可愛がってくれた方なのです。
(青猫が子供を産み、叔母さんに孫ができてから
お互い忙しくなってご無沙汰になった。)
「おばさん・・!お久しぶりです!」
と、挨拶をしている時に
義妹から呼び出される。
詰問
なんやねん。
せっかく、叔母さんと話したいのに・・・
水差さないでよ。
↑
もはや誰の実の叔母さんかわからない。
思えば義妹は、この叔母さんと青猫が親しいのも
ムカつくんだろうな。
しゃあーないので義母と義妹のところにゆくと・・・
「ちょっと青ちゃん!
このおとうさんの財布に
お金が入ってるんやけど?」
義父の財布を持って、義妹が穏やかでない様子で
聞いてくる。
「それは、渡し賃です。」
夫が預かっていた義父の財布を
お棺の中に入れることになった。
青猫は100円玉を6枚ほど入れておいたんだ。
「お金なんか、入れないでよ!」
義妹が言うと、ドケチに聞こえる。
「ワタシの中では、入れるのが普通です。」
(お義父さんが三途の川を渡れないと、困るじゃんよ。)
「ここの宗教は、「即身成仏」なんだから、
お金なんかいらないの!」
何だよ、うるせえ。知らないし。
講釈たれやがって。
「だったら、さっさと財布から抜けば
いいんじゃないですか?」
ここぞとばかり、エラそうにすんな。
というか、
こんなことで呼ぶな。
そもそも、義父によかれと思ってしていたことなのに。
義母が黙っている。
夫も同じ。
ワタシは遠慮なく義妹を睨み付けた。
もうお互い、敵意しかない!
義妹め
年下の青猫の態度が気に入らないからって、攻撃に出やがったな。
ワタシが不機嫌なのは
もとは、アンタの蒔いたタネだっていうのに!
(正直、コイツのせいで夫婦関係すら
微妙になった気がするよ!!)
お葬式がはじまる
読経が終わり、義母が大きな花束を
棺桶に入れる場面があった。
その際のアナウンスが
「支えあった最愛のご夫婦の最後の別れ・・・・」
と、感動を誘う様に流れるのだが
内情を知る青猫からすると
「なんか、上っ面だけ
綺麗にまとめるもんだな・・。」
と、冷めた気分になる。
※葬儀場のせいではありません
いつも文句を言って義父をアゴで使い、
ケンカをふっかけ、
義父の預金を盗んでいた義母。
デスマッチ寸前だったからね。
義父の遺影が、何か物言いたげに見えるのは
気のせいなんだろうか・・。
何かと、複雑な気分になる。
納棺式
そのあと、
棺の中に義父の愛用品をを詰めるのですが
青猫がプレゼントしたものが
いくつかありました。
バッグ、小銭入れ、洋服・・・・
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義父が特に気に入って、いつも使ってくれたのです。
すっかり使い倒されたバッグは
底に穴があいてました。
↑京都のお店のものです。一澤信三郎帆布
今は名前が少し変更されています。
新品であったそんなモノ達を、お棺の中に入れていると
義父の死が実感されて、
涙が出てきてしまう。
ハンカチで涙をぬぐいながら
お花も棺に入れていたら
ワタシはどうやらそのハンカチも一緒に
お棺に詰めてしまったらしい・・・。
義父は、ワタシの涙も
天国に持って行ってくれたのです。
お葬式終了
ハンカチの替えがなく、
泣くに泣けなくなったワタシは、
始終、涙をガマンし続けながら、
火葬場や初七日法要、会食をこなし、
葬儀は終わりました。
会食では
偉そうに親戚達とおしゃべりする義母と、
喧嘩していたわりには
仲良く話す夫と義妹
が目に入り、
やや、鼻白んだりもしたのですが。
叔母さんと話す。
斎場の出口で
帰りのタクシーを待つ叔母さんと話をしました。
義父が早くに認知症にかかってしまったこと。
叔母さんに会わせたかったけど、
叔母さんのことも思い出せなくて、連絡できないままでいたことを
詫びました。
「いやいや、介護していたらそれどころじゃないよ。
お兄ちゃんが世話をかけてしまってごめんね。
あのお義母さんだと、青ちゃんも大変やね。
さっきお義母さんと、ちょっと話をしたけど
「施設なんて、家と比べたら、居れるところじゃない!」
って言っていたよ。
介護していると、本当何もしないで、
言いたいことだけ言う人がいるんだよね。」
ゴミ屋敷の話とかしなかったんだけど
この叔母さん、なぜ青猫のことがわかるのだろうか・・?
「また、青ちゃんとゆっくり話したいな。
今度電話するね。」
叔母さんはご主人と、
到着したタクシーに乗り込んで行きました。
その間、他の親戚や
青猫パパも次々と斎場を後にし、
皆に出口で青猫が挨拶していたんだけど
夫が現れないんだな?
皆、帰ったので、控え室に行くと
お菓子を食ってる義妹と
その孫と遊んでいる
うちの子供達 がいる。
子供達に夫の行方をきくと
「みんなでおばあちゃんを施設を連れて行ったよ。」
どうも、車いすの通りやすい別の出口から
出たらしい。
義母を施設に送らないといけないのは、わかるんだけど・・・
おい、義妹!!
なんであんた呑気に、そこでお菓子喰っとんねん!?
アンタ、喪主を使うんじゃねえ!!
お見送りとか、喪主がいないと格好つかないだろう!?
オマエがいるんなら
オマエが行けやァァァァ!!!
(姪とその夫、義妹の夫も、みんなで義母の施設に行ったらしい。
結局、施設になじみのないメンバーだから
夫も行くことになる・・。)
図太い義母だって、一応、伴侶を
失くした立場だが
こうゆうときにこそ
付き添うのが実の娘の出番じゃない!?
(ワタシの認識は変?)
しかも
この時点で、次の日、
夫とワタシは施設の義父の部屋の片づけに
行く予定になっているのである。
(要は、私達夫婦は翌日に義母の所に行く。)
もうこの義妹と話をしたくなかったから、
何も言わなかったけど、
なんか、どこまでも・・・!って感じ。
帰り道、夫には言ったよ!!
「小さなお葬式ではあるけど
喪主のアナタも、会葬者のお見送りした方が良かったですね。
(ほとんど会ったことのない皆様にワタシが代わりに挨拶してもね?)
というか、なんで○○さん(義妹)が
お義母さんの付き添いをしないワケ?」
「アイツ(義妹)は、足が悪いらしくて・・・。」
・・・確かに、久しぶりに会った義妹は
もっと大きくなっていた。(デブとも言う)
あれでは足にも負担がかかるだろう。
しかし、青猫パパに向かっていった
あのフットワークを見たらねぇ・・・。
「ふーん。」
これからは兄妹で、仲良くやったら?
別に夫が悪いワケではない。
ワタシの納得がいかない
ってこと。
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