前回の記事後半にも書きましたが
義父、骨折が判明しました。
青猫達が義父の所に行った三日後に
特養から連絡が来たのです。
「足が痛い」と言い出した義父。
最初は青猫に電話が来たが、
その日は、すぐに行けない日だったので
次の日に行く話になった。
義父の様子も静かで、
足を痛がるのも、いつものことだったので
誰も予想していなかった。
しかし、その日のうちに
特養の看護師さんが、近くの診療所に
義父を連れて行ってくれた。
そこで、
大腿骨骨折
と判明。
その診療所から救急車で、大きな病院へ搬送されました。
もちろん「すぐ来てくれ」と連絡が来る。
義父の入院が急に決まり、
急遽、身内がすぐに手続きに行かないといけません。
(だから今日は、すぐに行けないって言ったのに(泣)
夕方だったので、夫と相談。
夫が会社を早上がりして
病院へ向かった。
(手術は次の日になるので
手術の付き添いは、青猫がすることに決定。)
夜、病院帰りの夫が疲れた顔で帰宅した。
入院の準備品等を揃えるために、特養と病院を往復したので
遅くなったとのこと。
「じいさんが、暴れて
病院の男性の看護師さんに
殴りかかっていたよ・・。」
と、子供達がいない時に、夫がため息交じりで
言ってきた。
「えぇ・・!入院拒否!?」
「いや、もう何が何だか・・・・。
とにかく興奮していた。
オレが一喝したら大人しくなったけど。」
場所が変わって、
お義父さん、またパニックに陥ったのか・・・・?
認知症って、やっぱり大変だ。
結局、老人ホームから特養への移動の時も、暴れたからな。
しかも、義父は骨折しているのに
暴れる元気はあるのか・・・。
もうね、
こんな話を聞くと、
青猫よりも元気じゃん!?
って思う。
(ワタシは低血圧で、青い顔で、暴れる元気なんかない。)
いや、それよりも
看護師さんに、大迷惑を
かけているのが
大問題だ。
病院から追い出されたり
しないんだろうか?
夫は病院で、義父に向かって怒鳴ったんだろうな。
そりゃ、看護師さんに親が殴り掛かっていたら
そうなるんだろうけど
もう、しょっぱなから
不穏な香りしか、しない。
明日は手術。
青猫が付き添う。
正直、気が重いなぁ・・・・。
翌朝、
病院へは早めに向かった。
はりきってはいないが、
やはり、余裕は欲しい。
義父の病室に近づくと、
なにやらうるさい声がする・・・。
義父の声なんだろうなあ・・・・
ああ、もう・・・・
あきらめの極致
近づくと義父がベッドに手足を拘束され、
もがきながら、わめいている。
(しかも、個室ではない。)
「お義父さん」
と声をかけた青猫に
義父は、
「ひどいんや!!こんな風に動けないように
しよってからに!!
それに、何も食べてないんや!!」
と訴えてくる。
一晩中、これだったか・・。
義父は手もグローブみたいなのをはめられて
がっちりと動けない様に、固定されている。
正直、可哀想ではあるが
病院側の都合も、大いにわかる。
「お義父さん、大変でしたね。
今、お義父さんは足が折れているんです。
動くと骨がズレるから
こうしているんですよ。」
・・・・
青猫に医療知識はないが
適当な理由で
なだめることにする。
(なるべく平穏な顔で)
「ええっ~!?」
あんまり聞こえていないかもだけど。
「これから足の手術なんですよ。
頑張ってくださいね。
手術が終わったら、
ご飯が食べれます。
おやつを持って来たから
後で食べてくださいね。」
「・・・・なに、持ってきたんや?」
「おやつ」
と聞くと
義父が正気になった。
やっぱりおやつには効果がある。
ちなみに、持って行ったのは
ジュース、ゼリー飲料、どら焼き等である。
こうゆう様子を見ると、
何とかなりそうな
感じもするんだけどね。
しかし、実際問題、
これが実の肉親で
次々問題を起こすと、
たまらない気持になるんだろうな。
まだ、ワタシは実の両親じゃないから
どこか冷静なんだけど。
落ち着いた義父が、青猫に色々話し始める。
これが何度も繰り替えして聞かされた
義父の少年時代の昔話と、
「オレはちゃんと生きてきたのに、報われなかった。」
のセット話である。
でも、病床で話す義父は、虚空を見つめている。
まるで、
自分自身に対して、話している様だな
と感じる。
走馬灯が走っている様に見えて
不安になったけど
手術前に縁起が悪いので
ワタシは、考えことを辞めた。
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看護師さんに呼ばれる。
夫の記入した手術同意書の書類で
書き漏れがあったらしい。
見ると
手術中に異変が起きた際の
延命処置をするか否か
の書類が空欄になっている。
看護師さんから
「この記入がないと、手術が始めれないです。」
と言われてしまった。
これ、ワタシが書くの・・・?
正直、ワタシが義父になった場合で考えると
「いいえ」でお願いしたい。
平均寿命は過ぎている。
認知症になったら、ワタシは死にたい。
脳死等になっても、生かされるのも御免である
(あくまでも青猫の意見です。)
義父はたまに
「もう、生きすぎたんや」
とか
「死んでもいいんや。」
と言う。
ワタシと同じ考えだと思うんだけどな。
注:青猫は言葉をそのままに受け取るタイプです。
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しかし、肉親以外の責任をとりたくないので夫に電話をする。
仕事中で、つながるか不安だったけど
夫につながった。良かった。
夫は、
「あ、書いてなかったか・・・・ごめん。
どうしようかな・・・・、
とりあえず「する」にしておいて。」
と言った。
「する」を記入して看護師さんに渡す。
「緊急時は、人工呼吸器等をつけるのですね・・?」
と、微妙な表情の看護師さんに聞き返される。
そうだろうな。
病院側からすれば、
義父は「迷惑な暴力老人」だろうし。
「夫の判断です。」
と、答えた。
それから義父の手術が始まったので
終りまで、
2時間半、待合室で待った。
急変が起きないことを
祈りながら。
手術終了
手術は上手く行ったらしい。
良かった。
麻酔から覚めつつある義父に、声をかけ、
解りやすい所にメモ書きとおやつを添えて置いておいた。
手術をした医師と話をすると
義父の骨折は、1週間以上前
であることを告げられた。
逆算すると
あの
「義父が暴れた日」と確定。
お義父さん、
はっちゃきこき過ぎて、
本当に骨が折れた(泣)
またしても、環境が変わってしまった。
これから義父はどうなるんだろう?
運び込まれた病院は、特養から近い大きな病院。
ここは義母が入院したことがあったけど
古くて、あまり評判の良くない病院だったりする。
(夫曰く、「ドロボウ病院」→夫の苦悩 雲古ポエム)
大腿骨の骨折というのは、完治に時間がかかるらしい。
高齢者だと、さらにかかる。
義父の骨密度はもう少なく、骨は今後も折れやすい状態らしい。
そして、認知症の義父なんだ。
入院生活を落ち着いて過ごせるのか?
以前在宅ヘルパーさんが話していた
シナリオで行くと
「高齢者が転ぶ→足の骨を折る→入院→
「寝たきり」になる・・・・。
もう、本当に、色々覚悟しないといけない。
結果的に
この骨折による入院は、
義父にとって、消耗したものになりました。
残酷な位に。
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