義父の退院 続く心配

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前回の記述のように

義父の入院 暗雲の病室

 

正直イマイチな入院生活を

送っていた義父であったが、入院期間も

一ヶ月を過ぎると

退院する日も近づいてきた。

 

 

入院中の一ヶ月以上の間、

 

義父は

 

随分、衰えてしまいました。

 

高齢者が入院するということ。

 

リハビリをしても、
起き上がるのが、やっと。

 

義父は幸い手の力はあるので、ベッドの手すりをつかんで

無理やり起きている。

 

足の骨折は、つながったけど

もちろん、

立てない。歩けない。

 

 

誰かの支えがあれば、

車椅子に座ることは

できる。

(でもね、背筋が余計に丸まったよ。)

 

 

寝てばかりの生活と、

規則正しい利尿剤の服用で

大きくむくんだ足は治った。

 

 

だけど、

 

靴のサイズが変わったものだから

 

 

 

機嫌が悪かったりする。

 

 

 

 

説明を繰り返しても

理解してくれないし、怒ってばかりいるからなぁ・・・。

 

こっちまで、グレたくなる。

 

入院って、色んな面で衰えるんです。

 

良い話も、一丁!!

 

入院中、心に残った会話がある。

 

 

退院も近くなったとき、

青猫が病室に入ると

宙を見つめて、ぶつぶつと話していた義父。

 

こうゆう独り言が入院してから

多くなったんだけど

 

 

その時の義父は、珍しく

青猫に、

正気で話しかけてきました。

 

 

「もう、こうなってしまったらアカンわ。

こんな迷惑ばかりかけて、もう死にたいわ。

生き過ぎたんや。

他人に迷惑かけてまで、生きたいなんて

普通思わないやろ?そうやろ?

・・でも、もう自分で死ぬこともできんのや・・・。」

 

 

こうゆう話は義父からこれまでに何回か、聞いたんだけどね。

 

 

「お義父さん、

なんか昔の武士みたいなこと言ってますねぇ~。

とてもカッコいいけど

切腹する とかいわないでくださいよ?

ワタシは、介添えとかしたくないので~。

そんなこと 言わないで下さいよ。」

 

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正直、返答に困るのだが

今回は、明るく答えてみた。

 

 

すると、

 

義父は

 

笑った。

とても楽しそうに。目に光が入った。

 

 

正直、ギリギリなことを言った様な気もするけど

 

ウケたのなら、いいや。

 

案外、真面目な答えよりも、こうゆうのが良いかもしれない。

 

退院

 

夫とワタシの2人で、退院の手続きに行くことにした。

 

例によって

 

呑気な夫は

 

最初

「オレ一人で、いくからいいよ。」

と言っていたが

 

そう簡単には、いかないんだってば。

(本人への世話、荷物整理、お会計、書類のサイン、薬の受け渡し等、結構忙しいんだから!)

 

 

よろよろのお義父さんを

車椅子にのせるだけでも大変。

荷物だってある。

ちょっとバランスを崩しただけで

再骨折する可能性もはらんでいる。

 

 

おまけに私達は素人、

ミスを起こす可能性もある。

 

 

お義父さんが、暴れる可能性だって、ある。

 

もう

予測不可能

だから!!

 

 

似たような立場の皆さんがいたら言っておく!!

 

誰か1人にまかせっぱなしは、危険だからやめよう。
認知症で体の弱いご老人の移動は、大人が2人以上いた方がいいよ!!

 

 

退院当日、青猫が病室を覗いたら

 

義父は、不機嫌そうな顔をしていた。

 

うん、微妙。

 

 

目の色が変わっている。

 

青猫を見ると、

ふとんをまくり上げ、オムツの履いた

足を見せつけてきた。

 

 

 

お義父さん

これまで、こんなことしたことないんだけどな?

なんかヘンになっているよ・・・!?

 

 

あわてて、病院の一階の会計にいる夫の所に行き、

「あんまり機嫌は良くない」

事を伝える。

 

 

ついでに、

 

 

大誤算に気付いた。

 

 

 

 

そういや、車椅子が病室になかったよ!!

 

 

 

そう、義父は救急車で運ばれ、
車椅子は特養に置かれていたのである。

 

 

私達は、車いすは本人とセットで、病院にあると思い込んでいた・・・。

(こうゆうところが素人!)

 

 

「今すぐワタシが特養まで、取ってくるよ!!」

 

 

この病院から特養は
歩ける距離。

(2往復だと、多少疲れるけど)

 

ちなみに、病院では、外で使用する車いすは貸してくれません。
介護タクシーを使うのなら、事前に頼めば、乗車中の間に貸してくれる会社もある。

 

特養に行き、義父の車椅子を受け取るついでに

義父の帽子も、一緒に病院に持って行った。

 

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こんな感じの。義父のお気に入り。

 

入院生活で

義父の髪の毛は伸びて、ボサボサになっているし、

少しでも気分転換が欲しい。

 

 

病室に戻り、お義父さんに

 

「これから退院だよ。」

アタマに帽子をかぶせたら

 

 

「こんな帽子をかぶるのは、久しぶりや。」

と、急にご機嫌になった。

 

 

よかった。元に戻った。

ささいなことだけど

義父が

ちょっとでも喜んでくれたから、嬉しい。

 

 

 

病院から荷物を渡される。

 

男性看護士さんから渡された紙袋は、

ぐちゃぐちゃにモノが突っ込まれて、

見当たらないモノが複数ある。

(タオルとか、コップとか。)

 

 

代わりに、

別の方の、ちょっと汚いタオルが入っている・・・。

 

 

やっぱり、ドロボウ病院だ。

(ズサンというべきか。)

 

 

義父の愛用の腕時計と眼鏡があったし、

あまり良いものは持って行かなかったから

もういいけど、

 

この病院は、やっぱり微妙だったな・・・・。

 

と改めて思う。

 

 

施設に戻る

 

特養へ、義父を車いすを押しながら

歩いて施設に戻った。

 

幸いこの日は良い天候で、

帰宅中、義父も大人しかった。

 

施設に着くと、笑顔のスタッフさん達が

「おかえりなさい!」と出迎えて下さる。

本当にありがたい。

 

なのに、

 

 

自分の個室に戻った義父は、

 

「ここは、一体どこなんや!?」

と叫んだ。

 

 

 

ああ、特養の事、忘れちゃったか・・!!

 

 

まあ、特養に引っ越しして間もないうちに

入院しちゃったからね。

 

その入院期間も、特養に居た期間を

越えてしまった。

 

 

お義父さんが、一体、自分がどこに帰るか

考えていたのは謎だけど、

(義実家か有料老人ホームあたり?)

 

 

優しい介護士さんが

あっけにとられている義父に

かいがいしく飲み物を持って来てくれたり、

義母もやってきたので、

私達は挨拶して、帰ることにした。

 

 

帰宅中の会話

 

「お義父さん、特養の事、忘れちゃっていたねぇ・・・。

体力も衰えていたし、入院中に「死にたい」と言っていたよ。

これから、心配だなあ。

病院でまた診療日を告げられたけど

病院に行くリスクの方が高い気がするなあ・・。

これから特養で、落ち着いて暮らせるといいんだけど・・・。」

 

 

 

帰り道の

青猫の言葉に

 

「青ちゃん、心配し過ぎだよ。

そもそも、「死にたい」なんていうのは

年寄りの挨拶みたいなもので・・。

ひょっとして、青ちゃん、そのまんま言葉を受け取る人!?」

 

 

 

 

「悪かったね。」

どうせ単純だよ。なのに心配性だよ。(マイナス思考?)

 

 

 

でも、大事なことなのに、

 

世の中の風潮として、

「死にたい」が「本当は生きたい」とか

裏返しみたいな意味にも取れるって、

どうゆうことなんだろうね?

 

 

まさに

「空気を読む」

ってことになるんだろうけど、

ワタシは、言葉を話せ、本は読めても

空気は読めない。

 

 

義父は、生きたいのだろうか。

 

多分、「元気に生きたい」のだろうけど

 

「醜態をさらしたり、辛いまま生きるのは嫌だ。」

 

で合ってる

と思うんだけどな。

 

しかし、醜態って、一体どこまでが醜態なんだろうね?

 

ヒトによって判断がちがう。

 

とにかく、

 

義父の体調は、あまり戻らなさそうだけど

やっと退院できたし、穏やかに楽しく過ごせると

良いな!!

あまり無理は、させたくない。

好きなモノを食べて、のんびりと!!

とにかく、もう入院はさせたくない!!

 

 

と思った。

 

 

色々先のことを

考えるワタシは、

心配性なのかもしれない。

 

 

 

でも、その心配は

これからも

しばらく続くのである・・・。

 

 

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