やっと特養に入れそう義父なのに
面談は微妙な結果で終了。
その後の続きです。
はっきりいいます。
この義父母は、夫婦仲が悪い。
これまで、このブログを読んできた方なら
ご存知だろう。
しかし、
2人はずっと長い間、一緒に暮らしてきたわけです。
家がゴミ屋敷になっても、何度も引っ越していても。
夫曰く
似た者夫婦
だそうですが。
そして、今や2人は要介護になり、はなればなれ
ちょっとは違う感情もでてくるかと思いきや、
あんまり、変わらない様です。
まあ、ワタシがいくら予想しても
夫婦間のことなんて、
当人以外、よくわからないモンだしね。
過去に何か原因があるのかもしれないし、
人間関係は、良くも悪くも変化する。
果たして
この夫婦にとって、
同じ特養で暮らすことすら
疑問に思えて来た。
この場合、「言わなくても通じる気持ち」とか「深層心理」等は
考えていない。
ワタシは言われたことしか、わかんないんだから。
青猫の本音
ワタシは、別にどちらの味方にもなる気は、ナイ。
しかし、
認知症が始まる前は
義父の方がワタシに優しかったし、
本来は、きちんとしたヒトだったと思う。
だから、選ぶとしたら
義父の方が、好きなんだよね。
タイミングで、特養には義母の方が先に入所したけれども
ぶっちゃけ
どこでもやっていけそうな義母よりも、
義父の方が、特養に入って欲しかったんだよね。
今更、こんなことを言っても仕方ないけど。
ワタシも腹をくくることにしました。
結果、義母とうまくいかなくなったら
また、どこか別な所を探そう。
(状況は厳しいけれども。)
義父の特養見学日の計画を立てます。
・義父に、特養の良さをアピールする。
この特養は雰囲気が良いので自信があるよ!!
・義父母を喧嘩させない
・見学日を楽しいものにする。
・見学を終えた後、義父の意見をしっかり聞く。
こりゃ、ちょっとした接待ですな。
夫にも言い渡す!
面談のいきさつを話した後、宣言します。
「今度の週末、家族でお義父さんを
特養見学に連れていくよ!!」
「オレだけでも大丈夫だよ。子供達も退屈だろうし。」
「いや、今度の見学は大事。
子供達も連れて行く!!
とにかく、トラブルがないようにして、
楽しい一日にするよ!
お義父さんには、進んで
特養に行く気になってほしいんだ!!」
もちろん、事前準備をする
義母の特養に行き、
介護士さん達に挨拶をする。
・入所を考えている義父のこと
・今度、見学がてら遊びに来ること。
よろしく頼んでおいた。
それから、義父の老人ホームにも行く。
この日の義父は入浴中で、
あまり会えなかったのだけど、
義父が面談の時に所望していた
バンテリンは、もちろん持って行った!!
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そばに、
義母の特養に皆で行くことを伝える手紙も
置いておいた。
老人ホームの事務所にも事情を話し、義父の外出許可もとった。
そして当日
見事、快晴の天気に恵まれる
ツイてる。
天気だと車椅子で移動しやすいから助かるよ。
義父にも久しぶりに外の空気を沢山吸って欲しい。
うちの子供達を連れて行くのは
預け先がないのもあるが、
という魂胆である。
まぁ、子供というのはいるだけで場が和むよね。
いまいち、大人の話題が盛り上がらなくても、
場が持つし。
もちろん、ウチの子達はとてもカワイイので、
義父母が会って
喜ばないなはずは、ない。(親バカ)
外出は、お昼時間にかかるので、
義父用にたこ焼き沢山とタコ飯を購入。
皆で食べる和菓子も用意。
そして、義父が特養を見学する
この日、義父の機嫌は、良かった。
(バンテリンの効果もあったらしい!)
特養は、
明るく、新しい施設。
義父にやさしく挨拶してくれる介護士さんたち。
義父の老人ホームは、
外部の人をシャットアウトするような閉塞した作りなのだが
この特養は、開放的で自由な雰囲気なんだよ。
もう、最高しかない。
義父が笑顔になる。
うちの子供達も笑顔で、ちょっとはしゃいでいる。
予定通り!よ~し、この調子でいくよ!
ちょっとだけ、演出家のような監督のような
気分になったんだよ。
ところが、
義母の部屋で、食事を食べ始めた
義父に対して
義母が
「じいさん、よう食べるな~!!
あんまりこの人、たこ焼き、好きじゃないのに!
もう、すごい勢いで食べよるわ!!」
お義母さん!!アンタはいつも~~~!!
余計なことをいっつも、言う!
言い方がね、キッツイんだよ。
義父が、嫌な顔をする。
ああ~、雰囲気が・・・・
それにお義父さん、たこ焼きは、結構好きだと思うよ。
1人暮らしの時、いっつも冷凍のたこ焼きを
注文しては食べていたよ。
その時、
息子の猫太が
「やめろよ!!」
急に怒り出した。
まだ、ケンカは始まっていないのに。
しかも、この子は自閉症で、
普段、ほとんど空気を読まないのに。
義母の言葉によほどの悪意を感じたのか。
しかし、これはケンカの歯止めになる。
「猫太。おばあちゃんは、おじいちゃんに、
普通に話しかけているだけだよ。」
(やや強引)
そして、義父母にも言う。
「猫太は、ちょっと声に過敏な所があって。
鋭いツッコミは、どうも慣れないみたいですね~。」
(意訳:「余計な事いうなよ。」)
ちなみに、ワタシは義父母に
猫太が自閉症であることは言っていない。
きっと猫太が、普通の小学生より幼いことには
気付いてはいるんだろうけど。
それにしても、猫太!
グッジョブ!!
ケンカを止めてくれた!
義父母も、猫太を刺激するのは、マズイと感じた様で
それからは良い時間を過ごせました。
最後に義父に問う
「お義父さん、この特養はいかがですか?
入所したいですか?」
「・・・いや、入所するも何も・・
もう決まっとんのやろ?
まわりもみんな、知っとるし。」
夫は
「いや、青ちゃん、
すぐ話を決めなくてもいいんじゃないの?」
と口をはさんでくる。
「いや、今、お義父さんの考えを
聞きたいです。
ここは良い所だと私達は思ったけど、
実際に生活するのはお義父さんですから。
今の老人ホームにも、ちょうど慣れた頃ですよね?
だから、気が進まないのなら断りますよ。
ただ、ここは他に、待っている方が沢山いますので、
返事は、早めの方がありがたいです。」
義父があっけにとられている。
ここまで、青猫がお膳立てをして、
「断っても良い」
と言うなんて、予想外だったんだろう。
プライドの高い義父にとって、
施設入所は
「息子夫婦が勝手にしたこと」
にしておきたいはずだ。
きっと、義母もそう。
そうしたら
気軽に文句も悪口も言える。
「誰かのせい」にしたら楽だもんね、
でも、ワタシはさすがにわかってきたし、懲りた。
ここで、
義父本人が選んだ形にしないと
そのうち揉めるって
確信したんだよ。
特に、認知症の義父は、意思も態度も
コロコロ変わるだろう。
だから、義父が正常な時に
複数の人の前で
言質をとっておかないと
結局、
全部ワタシのせいになる。
(夫はワタシのせいにはしないが、
義父母は、これまで色々不平不満が多かったからね。)
黙り込んだ義父。
夫「親父、ここ、俺も良いと思うけどね。」
義母「・・・ここの人達は、優しいよ。」
夫も援護射撃をしてくれる。
義母も、義父と暮らしたいわけではないのに、
珍しくまともなことを言ってくれた。
そして、義父は返事を言う。
「じゃ、ここにお願いするわ・・。」
おお!!やった!
内心、小躍りしたいくらいの青猫であるが
大喜びすると、さっきの質問が台無しなので
微笑むくらいにする。
「では、帰りに施設長さんにお願いしますね。」
事務所の特養施設長さんに、入所する旨を言うと
義父本人も、施設長さんに
「世話をかけますが
よろしくお願いします。」
と頭を下げた。
ああ、良かった。
今日のお義父さんは、まともだ。
結果オーライ!
終の棲家になるかもしれない特養。
やっぱり、本人の意思が大事だよ。
まあ、ワタシは、義父は見学に行ったら、
その気になるとは思っていたけどね。
この日は好日!
良い時間を過ごせたし、みんな頑張った!
みんな、お疲れっした~!!
特養入所決定!!
やっと、ワタシの希望が叶いました。
思えば、これが介護において、一番良い日だったかもしれない。
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