それは、義母が老人保健施設に入って
間もなくのことでした。
とてもお世話になっている
ケアマネージャーのDさん
から、連絡を受けました。
「私、月末に仕事を辞めることになりました。
申し訳ないのですが、次のケアマネに引き継ぎますね。」
ええ~!!
Dさんが、辞めちゃう!?
ちょっと待って!!
とても親切で、お仕事のきめ細やかなDさんが
辞めちゃうなんて!!
ワタシはDさんのことが、とても好きなのです。
どのぐらい好きかというと
来世で結婚したい位、好き♥
(今は同性だけど)
Dさんは、笑顔も可愛らしく優しい。
お洒落だし、お仕事もできるステキな女性。
ケアマネジャーさんは、Dさんが最初で他の方は知らないけど、
でも正直、これ以上のケアマネさんが、
今後、現れる気がしません。
Dさんはいつも、義父のところを頻繁に訪ねてくれて、
常に先回りをして、細かな色んな場合の
プランを計画してくれていました。
きれいな字を書き加えた、カレンダーの予定表を
義父の部屋に貼ってくれていました。
義父の長い話にも付き合ったり、
義父が問題を起こすたびに解決策を
色々考えてくれました。
しかし、そんなDさんにも、義父は怒鳴ったことも
あったか・・・。
ひょっとしてDさん、
義父を担当するのを嫌になっちゃった・・・・?
理由を聞くと
「お家の都合で、仕事自体を辞める」
らしい・・・・。
だったら、介護業界の多大な損失だよ!!
しかし、あんなに、お仕事に熱心だったDさんが辞めるものなんだろうか?
どうにも、他のケアマネさんを知らないので
比較がしづらいのですが、
Dさんは、かなり義父に時間を割いてくれました。
義母の所にも通っていたし。
よく義実家に用事もないのに行ってくれていたし、
青猫の知らないところでも、
近所の人や業者さんと、連絡をとってくれて
いました。
きっと、心配な点があったかもしれない。
ゴミ屋敷だったし。
色々考えがよぎります。
とにかく、残念なのです。
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女々しさ、発動中・・。
「今度、新しいケアマネさんを紹介しますね。」
と言ってくれたけど・・・・。
その後日、
Dさんは、義父に義実家に挨拶をしに来てくれました。
義父「アンタ、やめるって?」
Dさん、残念そうに答えます。
「そうなの。家の都合で、辞めることになりました。
でも、ここのお家は、良い形で色々解決したと
と思いますよ^-^
青猫さんも通ってきているしね。
私、絶対に忘れないですよ!!」
そんなこと、言ってくれるんだ。
天使かよ。
(今風に言う)
まだまだ悩みの多いワタシだけど、
傍からすると、「少し落ち着いた 」ということなのだな。
ゴミ屋敷は、ちょっとマシになったし、
色々な介護サービスの手を借りて、
義実家にあった、あのどうしようもなさは
やや解消したようにも思う。
ワタシも色々慣れて来たし。
まあ、義父の認知症は出て来ているんだけど・・・・。
しかし、お義父さん、急なお別れにも
意外にアッサリしているな。
そのまた後日、Dさんと新しいケアマネさんが引継ぎの為、義実家にやって来ました。
今度のケアマネさんは男性です。
とても優しそうな方です。
サラサラヘアーで30代位。
お名前はKさん。
お名刺を見ると、義母の入所した老人保健施設の管轄の
事務所です。
義父、新しいケアマネさんを目にして
「男の方が良いから良かった!!」
めっちゃ嬉しそう・・・。
これまた、意外な反応でした・・・。
嬉しそうにKさんと握手をしている義父。
・・・・・
なんか、ワタシも女だし、
Dさんを目の前にして、喜び過ぎだろ。
失礼な様にも思うし、ワタシもちょっと複雑なんだけど・・・。。
しかし、ここは、喜んでいるから結果的に
良かったのだろう。
義父はなぜ、同性のケアマネさんを好むのか?
原因が、ひとつ思い当たりました。
義父は、自分の肌をヒトに見せるのを、嫌がるのです。
特に青猫に。
ヘルパーさんのしてくれる足湯ですらも、青猫には、
見られたくなさそうなので、
ワタシは、そんな時、別の部屋で掃除しています。
義父は、ワタシに
体の不具合のことは全く言ってこないのです。
(他の事は相談してくる。)
ヘルパーさんや看護師さんが、義父に色々する分には
慣れてきているけど、プロ相手限定らしい。
褥瘡を始め、ウオノメや虫歯や、何かと最近
体に不具合の出ている義父は、
女性のDさんに、それを相談しづらかった。
多分、そんな気がする。
あんなにお世話になったDさんに、別れを惜しまず
男性ケアマネさんの登場に喜んでるしね。
色んな悩みは、同性同士の方が良い場合もあるらしい。
正直に言うと、青猫は女性の方が、色々
話とかしやすい傾向にあるのだけど・・・、
義父にとっては、そうではなかったんだな。
それに、新しいKさんも、とても優しそうで
嬉しく思ったんだろう。
今後の事や、問題点をみんなで話し合い、
引継ぎは終わりました。
介護の世界は人手不足と聞くけども
良い方は沢山いるよ。ありがたい。
家に帰ってから、夫にそのいきさつを報告しました。
「Dさん、辞めてしまうなんてもったいないね~。
Dさんの家でも、介護とか始まったんだろうか?」
夫のそんな発言に
「いや、これはワタシの想像だけど
Dさん、お仕事は辞めてない様な気もするんだよ。
お義母さんの施設が変わったから、次の老健の管轄の
ケアマネさんに変更になったってことかも。
Dさん、もともとは以前いたショートステイの
ケアマネさんだしね。
施設の関係で変更する、とは
言いずらかったんじゃないかなあ」
夫「青ちゃん、随分と疑り深いんだね・・」
そうなんだよ、女のカンだよ。
優しいウソ ってやつだよ。
(たぶん)
しかし、介護というと女性が仕事を辞めてまでするっていう
意識が夫にもあるらしい。
「Dさんは、私達にとって良いケアマネさんだったけど
お義父さんには、男性の方が合ってるという
プロの判断だったかもしれないね。
どちらにしても、お義父さんは
男性のケアマネさんで喜んでいるんだから、結果を喜ぶしかないよ。」
介護にもジェンダー問題は付きまとう。
夫「俺は、介護して貰えるなら女性の方がいいけどな・・・」
ボソッとつぶやいた、夫。
青猫は、ここでアピールしときました。
「ワタシは、介護して貰えるなら
良い人だったら、どっちでもいいや。
でも、ワタシの介護の第一希望は
夫さんにお願いしますよ!!」
まさか、自分の親の世話に協力しているワタシに
嫌とは言わないよね?
「いや、青ちゃんの方が結構年下だし・・・」
戸惑いがちに言う夫に、微笑む青猫。
ニヤ~~~~~~
(貸しがあるんだからな!!)
これも、女らしさなのかもしれない。
(ちょっとイジワル)
そして、
Dさん、今までありがとうございました!!
本当にお世話になりました。
今でも、ずっと、感謝しているよ。
できれば、また会いたい
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