褥瘡と逆上 山々の怒り

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それは3月のある日、

私が義実家で掃除している時、

ケアマネのDさんがやって来ました。

 

とてもマメなDさんです。

Dさんと義父が義父の部屋で話をし始めました。

 

 

私は2階の部屋にいました。

ここはベランダのある部屋で、

義母の衣裳部屋とはまた別です。

 

ここは、洋服山のお部屋 です。

洋服っていうのは、捨てづらいゴミの代表選手でもあります。

昔の物から今の物まで、

服の歴史の蓄積がハンパないです。

 

きっと、どこの家でも多少は、

そんな蓄積があるに違いないのです。

 

義実家の場合、それが約170㎝位の高さで

タンスやら、プラスチックのケースも含め、

義実家ファミリーの洋服山。

これは義父母の衣類も含め、夫の昔の服まであります。

 

まあ、富士山とかまでではないけど、結構ある。

 

ただ、それらの洋服の山々に、救いがあるとすれば、

それらは洗濯済なことです。

 

ベランダのある部屋なので、そのまま収納しちゃったパターンですね。

 

でも、

新たに洋服及び、収納グッズを購入したことにより、

季節外れのものがどんどん収納されたままになり、

重なっていった模様。

 

 

しかし、着れなさそうな衣類を捨てていったら、

この、もりもり感は減ってゆくでしょう。

 

 

 

何を隠そう。

洋服といえば、青猫です!

 

 

・・・ちょっと大げさでした。

本当は青猫、

ショップ店員

だったことがあるだけです。

結婚後にしばらく働いてたくらい。

洋服好きなんですね。

 

 

それでも!もう着ないような洋服は

即座にわかるので、選別はまかせろ!ってなもんですよ。

 

と、そんな意気込みで

山のてっぺんに手をつけたところ

Dさんに呼ばれました。

 

「青猫さ~ん!」

 

作業を中断して、一階の義父の部屋に行くと

 

Dさん

 

「大変です!おとうさん、褥瘡があります!」

 

 

「えっ?」

 

(何!?そういや昔漫画の中でそんな話を読んだかな・・・)

おたんこナース 文庫版 コミック 全5巻完結セット (小学館文庫)

 面白い漫画でしたので内容をおぼえていました。

しかし、そんな知識のみです。

 

 

Dさん、義父を寝かせて、腰の横の所のまで

義父のズボンを下げました。

 

「見てください!」

 

 

義父は微妙な顔です。

どうも義父は以前から、青猫に体を見せるのが

嫌そうなのになあ。

 

 

そして出てきた褥瘡。

 

褥瘡とは、寝たきりなどや、体位交換できないことにより、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。

 

 

 

初めて見るものである。

盛り上がりがあって、この中の黒いのが1㎝以上あって、噴火口みたい。

尋常でないことはわかるんだけど、程度がわかんないや。

 

褥瘡治療・ケアのこんなときどうする?

私「これ、どうやったら治るんですか?」

 

 

Dさん、

 

「もうちょっと悪かったら入院してもいいくらいですよ。

今、畳の上でお布団で寝てるのが良くないのかな。

ベッドで寝る方がいいと思います。」

 

 

ベッドかあ。

 

「おとうさん、

寝る時、居間のおかあさんのベッド使ったらどうでしょう?」

 

 

義父「嫌や!あれはあいつが勝手に買うたやつやで!!」

 

(勝手でもなんでも、せっかく使ってないベッドあるのになあ。

お掃除したから今はきれいだと思うけど・・・やっぱり微妙?)

詳細→ベッドの中の秘密

 

 

Dさん「じゃ、ここの部屋にベッドをレンタルして置いたらどうでしょう?」

 

 

義父「この部屋のどこにベッドが入るんや・・・!?」

 

(たしかに・・タンス2個くらい捨てないと無理だ)

 

 

Dさん「では、おとうさん、治るまでショートステイに入るのはいかがですか?」

 

義父「入らんよ」

 

Dさん「でも、このままだと治らないですよ。」

 

義父「施設も病院も入らん。」

 

Dさん「でも、ひどくなると入院に・・・・」

 

義父

「もう、放っておいてくれ!

わしゃ、いつでも死んでもいいんや!

でも、今は女房が家にいないからこの家にいるんや。

わしまで出る訳にはいかんのや!

わかるかおまえにっ!?」

 

 

 

 

なんか、お義父さんが急にキレた。

 

大噴火だ。

怒髪天っていうけど、お義父さん、髪ないしなあ・・・。

 

 

義父、物凄い勢いで怒り続けています。

 

「わしゃ、必死で一人暮らししとるんや!

もう足もアカンし、着替えするのも30分以上

かかるし精一杯や!

もう、色々言わんでくれ!」

 

 

 

 

しかし、言ってることが支離滅裂になってきた。

だって、困っているから頼りがいのあるDさんに、

その褥瘡を見せた訳だ。

きっと痛かったりするんだよ。

要は治したいけど、状況が許さないってことかな。

でも、この場合あてつけに怒ってる様にも見える。

 

そもそも、Dさんは、

相談にのってくれてるのに・・・・。

 

 

睨むお義父さん。

Dさんも堂々と見返しています。

 

 

久しぶりに見たよ。こんなガチなの。

 

しかし、

 

お年寄り VS ケアマネジャー ・・・

 

ぞっとしない。

 

 

ちなみに、青猫がキレる人間に、微妙に慣れているのは

地方の田舎育ちで、バカヤンキーが周りにいる

学生時代を送っていたからです。

 

今日から俺は!!(1) (少年サンデーコミックス)


 ↑こんなのが普通にいた。

 

 

しかし、こんな感情だけで怒っても、話は進みません。

 

 

私「お義父さん、落ち着いて下さい」

 

Dさん

「青猫さん、行ってください」

 

うわっ、Dさん、声が落ち着いています。

タイマンってやつだな・・・・!!

 

 

ここは素直に首突っ込まないでおこう。

私とお義父さんの関係まで悪くなったら、ややこしい。

ゴミ捨て時間も迫っていたので退場。

 

 

ひとしきり鬱憤を爆発させた義父は、

それからDさんと再び話し合い、

 

ベッドは保留

次の病院の時は褥瘡用の軟膏を貰う

訪問看護師に来てもらって、ガーゼ交換をお願いする

 

という形をとることに落ち着きました。

 

 

私は、Dさんと相談して

訪問看護依頼契約書を記入して契約をしました。

在宅で褥瘡ケアをするので、ガーゼ等を用意することになりました。

訪問看護師さんも、これから定期的に来て下さいます。

これで一件落着。

 

 

 

しかし、義父のあの怒り具合、、、。

心配してくれるDさんに、感情を爆発させるなんて

認知症以外、何物でもない。

ますます先が重いやられます・・・・。

 

Dさんは、笑顔でさわやかに帰って行ったけど、

災難だなあ。すごい仕事だな・・・!

 

 

義父は、Dさんが帰ってから

 

「なんかすまんかったのう、青ちゃん」

 

おいおい、あっさりしてるな!

Dさんに謝ってくれよ・・・。

 

でも、

 

「まあ、色々ありますよね・・・。

看護師さんが来てくれるからよかったですね。

早く治ったらいいですね^-^」

 

青猫、元ショップ店員ですからね。

接客のプロらしく、笑顔で受け流しておきました。

 

 

 

しかし、なんで次から次へと問題が起こるんでしょうか。

 

介護って色んな山があって、

次々と噴火するものなんだな。

波瀾万丈。仏恥義理。夜露死苦。

 

 

また、家に帰ってからの、言い間違いの一コマ

「じょくそう」かあ。ずっと言い間違いしていたのは微妙だけど、

噴火の現場にいたから、夫よりも色々わかってことあるんだよ。

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