また特養から電話が来た。
施設長さんからだった。
そう、
義父の様子を見に行ってから
5日も経っていない日。
「おとうさん、昨日から
飲み物を飲まなくなりました。」
「ええっ!?」
毎回、同じ様なパターンですが
ついに来てしまった。
飲み物を飲めない日が!
ちょっと前に、食べ物を食べなくなった時もあった。
ほとんど横になっている義父だから
以前より食事量は減っているだろう。
あまり喉も乾かなくなっている
可能性もあるのだが。
続ける施設長さん。
「それで、病院に行って
注射を打ってもらったら元気に
なるかと思いまして。」
と、ご提案である。
これは
「今から病院に行きませんか?」
ということである。
恐らく、世間一般では
この対処は、正しいのだろうな。
しかし
ワタシはまったく同意できないんだ。
むしろ
「水も飲めない人を、
起き上がらせて、病院に!?」
と感じてしまう。
前提として
ワタシ自身が、あまり病院好きではない
から、そう思うんだけど。
(具合が悪い時は、黙って寝かせて欲しいタイプです。)
あんなに体の動けなさそうな義父は
車椅子に乗るのすら、かなりの負担だろう。
仮に行くとしても
既に午後で、
今から予約したら、かなり待たされるだろう・・・。
待っている間に
具合が悪くなったら?
暴れたら?
(もう暴れる元気はなさそうだけど、油断はならない!)
ワタシは 大げさ なんだろうか?
もっと体に悪い様な気がしてならないんだ。
大反対だ!!
そもそも、
特養に入ってほしかったのは
かかりつけのお医者さんが定期的に往診して
薬も手配してくれることも理由として大きかった。
看護師さんだって、常駐しているのに。
特養内のベッドで、そのまま点滴を受けるのは、
ダメなの?
それが無理でも、ワタシが施設に行って
スポイトで水を義父の口に垂らしたり、
アイスを口に突っ込む方が
義父にとって良さそうなんだけど。
素人考え なのだろうか?
「すみません。
先日、お義父さんは
動かせれる状態にないように見えたんですけども・・。
施設で、そのまま点滴等は出来ないのでしょうか?」
と、食い下がってみる。
「点滴はできますが、看護師の話だと
お義父さんは、多分暴れてしまうから
病院でして欲しいということです。」
えぇ!?
そしたら絶対、病院の方が暴れるよ!?
また、お義父さんをずっと拘束するの?
もっと、気が狂うよ!?
それに
そんな状態のお義父さんを
病院に連れて行ったら
また入院になる確率が高い!!
前回の入院であんなに消耗したというのに。
施設の立場からの話も
頭では、わかるんだけど、
到底、
お義父さんの為になるとも思えない!!
「もう少し、お義父さんを
そっとしておくことはできませんか?
ワタシがそちらに行って、
水分を摂れるように頑張りますから!」
そう、病院に行くよりも
口の中に水分を強引に入れることはできる。
スポイトで口に水を入れるよ。
ピノも、持って行くよ!!
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経緯は、ここに書いてます。
↓
しかし、
いつになく、
強情に
「病院を拒否する」青猫に
施設長さんから、看護師さんに電話が受け継がれる。
厄介な、入居者家族になったかもしれない。
施設の看護師さんと、また同じ話を繰り返してみたが
「じゃ、一体いつなら病院に行けるんですか!?」
とキレ気味に言われてしまう。
(ワタシの話は、通じないのかな?変なこと言ってる?)
行くとしたら、なるべく早く行くことを説明し、
「とりあえず
夫に相談するので
待ってほしい。」
と話を終えた。
やっぱり
何か起きた時、
病院に行って専門家に見てもらって
医療の出来る限り、最前を尽くすことが
マニュアルなんだろう。
とくに生死にかかわることなら
施設に責任が発生するようなことは避けたいだろう。
わかるんだよ。
でも、青猫は
「なんで、みんな
こんなに疲れている義父を
よってたかって
病院に、連れて行かせたがるんだ!?」
って思ってしまう。
そう思う青猫にも
きっと、エゴがあるんだろう。
でも
義父に一番付き添って来たのはワタシだ。
義父が病院に行くのを嫌がっていたことも知っている。
薬も注射も好きではない。
ここでまた入院したら
また知らない人たちに囲まれて
不安な時間を過ごす。
点滴につながれて。
一時的に体調は戻るかもしれないけど
暴れた前科のある義父は、きっと拘束される。
きっと義父はショックを受ける。
暴れるかもしれない。
心の健康のダメージの方が気になる。
下手したら、
その状態で、
人生の最後になるかもしれない。
そんなんでいいの?
でも、結局
この考えは、ワタシの考え
義父にとっては、
自分の息子に、決定を
まかせることがベストなんだろうと
判断した。
仕事中の夫に電話をした
事情といきさつを、話す。
ワタシの考えも。
そして言う。
「それでも、夫さんの考えに従うよ。
すぐに「病院に行く」って言うのなら、
ワタシがすぐに連れて行く。
でも、今からだと子供達の帰りに
間に合わないから、早めに帰って欲しい。
明日に病院に連れてゆくのなら、すぐ教えて欲しい。
明日、子供の学校の面談があるんだ。
前の面談も、お義父さんの用事で断ってしまったけど
明日行くのなら、またキャンセルするから。
正直、何が一番かわからないけど
夫さんに従うよ。」
話しながら、泣けてきて
涙が止まらなくなった。
夫が
「わかったよ。俺から施設に連絡するね。」
と言い、一旦、電話が終わった。
夫の判断
しばらくして
夫から折り返し、連絡が来る。
「親父は、明日の朝、俺が病院に連れて行くよ。
前に入院した病院ではなくて、市立病院へ。
青ちゃんは、予定通り小学校に行ってきて。」
「遠くの病院なんだね・・・。
たぶん、入院する可能性が高いと思うよ・・・・。」
と言う青猫に
「俺は、とにかく
あのドロボウ病院(特養の近くの大きな病院)
には連れて行きたくないんだ。
入院するにしても、市立病院にさせてやりたい。」
これが夫の答え。
はっきりしている。
正直、市立病院でも色々あったから
青猫としては微妙なんだけど、
骨折入院で
義父が消耗した
特養の近くの病院よりもマシな気は、する。
夫の判断だ。
もう、ワタシはゴチャゴチャ言うのは辞めよう。
夫の父なんだから、夫に協力しよう。
ホントは、施設には
点滴をできるか
試すだけでもしてほしかったんだけど、仕方なかった。
(寝ている間・・とか、腕だけ固定してとかの方法で。)
素人考えなのかな?
思想と判断
ワタシは比較的、ナチュラリストな
両親の元で育ったので、
「あんまり無理な医療措置に頼らない。」
っていうのが、考えなんだ。
でも、この日本では
医療的な措置こそが
ベストなんだろう。
結局、
誰が責任を取るのか?
の問題なのですが。
最近も、安楽死とかのニュースがあったけど
考えさせられる。
色々な意見があるんだろうけど、
善意で動いている中では
誰も攻めちゃいけない。
と思う。
きっと、本人自身がきちんと決めて
手紙でも何でも
自分のしてほしいことを
誰にでも分かるように、
書いておくべきなんだろうね。
老衰に入るずっと前から
尊厳死協会(安楽死協会)に入っていた
ワタシのおばあちゃんは、明確だった
と思う。
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義父は、たぶん、何も残していない。
言葉も
手紙も。
青猫には、
「早く死にたい」とよく話していたけど
本心はどうだったのかな?
やっぱり、手紙とかあったら良かったな。
ワタシもちゃんと、書いて置こうと思う。
皆様も、よかったら。
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手紙を書くのも良いけれど、
こうゆう形式のノートがあったら書き漏れが少なさそう。
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