動けない義父  言うべきこと

スポンサーリンク

義父母のいる施設に行った。

夫も娘一緒に。

 

 

色々あったから

枯れない煩悩 目覚めたゾンビ

義父という人 放水の陣

 

やはり、施設には定番の

お詫びのお菓子を差し入れした。

(しかし、何も知らない娘がいるので、「いつもお世話になって…..」

といったニュアンスで渡す。)

 

 

色々あったても、

この特養のスタッフさん達は、いつも優しい。

本当に、ありがたい。

 

 

しかし、心なしか、スタッフさん達の人数が

減ってきているように思えるのは

気のせいだろうか?

(こちらの原因が思いつくだけに、なんだか辛い・・・)

 

 

まず、義母の部屋に行く。

 

義母も、

義父のセクハラ事件や

放尿事件のことは知らない。

 

介護士さん達も、その辺りの

ことになると黙っていてくれているらしい。

 

 

 

しかし、

 

 

義母の目から見ても

 

 

義父の尋常ではない様子は

さすがにわかるらしい。

 

 

「もう、じいさんなぁ・・・

すっかり衰えてるんや。

寝たきりになっとるわ。

あかんな・・。」

 

 

 

夫と娘がトイレに行ってる時に

 

 

義母がまた

 

 

「やっぱり、じいさんは

老人ホームから

ここに移ってきたのが

悪かったと思うねん・・・・。」

 

 

と、ワタシに言ってきた。

 

 

 

何度も何度も、ソレ、言うんやね。

 

 

本気でそう思ってるかもしれないけど

 

それを言っちゃうと

 

「施設に引っ越しさせた青猫が、悪い」

 

ってことになるんだけど・・・・。

 

 

釘をさすことにした。

 

ハッキリ言わないと、この義母には伝わらない。

 

 

「お義母さんは、お義父さんの入っていた

老人ホームが、どんな所か知らないから

そう感じるんだと思います。

 

でも、仮にお義母さんが、

そこに入所していても

嫌だったと思いますよ?

 

そこのスタッフさん達は、あまり優しくなかったですし、

お義父さんも嫌がっていました。

 

そもそも、保健施設にも断られ、

急いで見つけた所です。

それでも、急でも対応してくれたのは、ありがたかったです。

でも入所してから、知ることもありますし・・・。

 

 

確かに施設の引っ越しは、

お義父さんへの

刺激になってしまったかもしれません。

 

でも、すでに

お義父さんは、前の老人ホームでも

問題行動を起こしていました。

急な展開 成功の光と影

 

 

極論ですけども

 

同じ問題が起きるのなら

ワタシはこの施設の方が良いです。

(スタッフさんには申し訳ないけど!)

 

何よりもスタッフさん達が良い方ばかりだし、

ココには、お義母さんもいるから

安心なので

 

 

 

 

 

「・・・まあ、そうなんやろな・・。」

 

 

と口ごもりながら相槌をうつ義母。

 

 

きっと

言えないこともあるだろう。

 

 

 

「義父と一緒にいたくない。」

 

とは、嫁に言えないだろう。

 

 

 

人間の心の内は、わからない。

 

さすがに青猫も

この頃になると

 

義母が、義父を疎ましく思っている

のは、

わかるようになった。

 

 

きっと、

 

夫婦一緒で、施設で過ごす意味も、

そんなになかったんだろう。

 

 

でも、

 

 

義母がそう思うのは勝手だけど

(義父が不憫ではあるが)

 

 

夫婦であることを棚に上げて、

何でも青猫のせいにするのは、許さん!!

 

 

 

そもそも、

老後の準備をしてこなかったヒトが、

ワタシに不平を言う資格があるのだろうか?

 

 

認知症の人の行動なんて、予測不可能だというのに。

 

 

義母は、施設暮らし自体に不満があるらしいが

そもそも、どこにいたって、

何をしたって、この義母は文句が多い。

 

 

 

アナタが家をゴミ屋敷にしちゃったから

施設暮らしなんだけど?

 

(義母なら、在宅でも大丈夫というケアマネさんの話もあった。

でも、やっぱり難しく思えるんだけどね。

あのゴミ屋敷で暮らすよりは、施設の方がかなり良いと思う。)

 

 

 

それでも ワタシだって

過去を振り返り、

 

「あの時、こうしていたら・・・」

 

とか

 

思わないはずが、ない。

 

 

「微妙な老人ホームでも、

お義父さんの認知症のことを考えたら

環境は変えない方が良かったのかな・・?」

 

 

って

 

ちょっとは、思ったよ!!

 

 

未来の事なんてわからない。

そんなことは、結果論だとわかっているのに。

 

 

それでも、ワタシが

義父に、このステキな特養に

入って欲しくて頑張ったのも事実。

 

 

しなくても後悔、したとしても後悔

 

ワタシの葛藤は続く。

 

でも、

 

義母の、無責任なその発言は

本当に、いらない。

 

 

 

義父のところに向かう。

 

夫、青猫、義母、猫子

みんなで

義父の部屋に行った。

 

ワタシは、父の日のプレゼントを持って。

父の日の準備 ピノの覚悟

 

 

 

義父は、

 

 

ベッドに横たわっていた。

 

 

壁側を向いて。

 

 

 

一目でわかった。

 

 

体に力が入っていないことに。

 

 

目は開いていたけど、あまり、見えない様だった。

手も動かせないように、見えた。

 

 

一言でいうと

 

とても、枯れていた。

 

 

寝返りも打てないし、

無理やりこちらに向かせると

骨が折れてしまうように思えた。

 

 

 

電話で聞いていた様子とは、もう違った。

 

 

数日前のセクハラも放尿騒動も

起こったとは信じられない位に

動けない状態。

 

 

でも、声をかけた夫に

義父は、反応した。

 

 

 

 

「その声は○○(夫)か!?」

 

 

 

 

 

「そうや。来てくれたんやで!」

 

 

 

 

 

「あ!、その声は○○子(義母)だな!?

オマエもいるんだな!?」

 

 

義父は、耳が遠いのだが

さすがに、家族の声はすぐにわかるらしい。

(夫と義母は、地声が大きい。)

 

 

 

 

 

「ごめんな。ちょっと今

そっちに向くことができんのや・・・。」

 

 

義父は話をするのも、しんどそうで

哀しくなってくる。

 

 

「いいんや、いいんや。無理せんどいて。」

 

とみんな口々で言う。

 

 

 

 

 

 

「・・・・もう、長生きしすぎたんや・・・。

世話ばかりかけて、すまない~!!」

 

 

 

絞り出すように声を出す義父。

もう、何も言えない。

 

「いいんや、いいんや、親父!また来るからな!!」

 

 

「お義父さん、父の日のプレゼントがあるんです。

この棚に置いておきますね。」

 

 

 

と、一応青猫も声をかけたけど、

 

やはり義父には、青猫の声は聞こえない。

 

 

 

 

部屋を出るまで、猫子は黙っていた。

(とても話せるような雰囲気でもなかった。)

 

 

きっと義父は、青猫と猫子がいることに、気づかなかっただろう。

 

 

声を掛ければ良かった

 

とかでもないんだ。

 

 

もう、なんかそうゆう次元を通り越していた。

 

 

 

非常にマズい

 

みんなは、部屋を出てからも普通にしている。

 

義母も、夫も、猫子も。

 

挨拶をして、特養を出て帰宅した。

 

 

帰宅する電車の中で、

ワタシは考え続けていた。

 

 

「お義父さんが本当にヤバい・・・・。」

 

 

青猫は医療従事者でも、なんでもないけれど、

死期を前にした人たちを

これまで何度か見てきている。

 

 

祖母たち、

ガンだった伯母さん

病気だった友人・・・

 

 

死期を前にしたヒトの顔色は、良くない。

元気だった頃からの変化を知っていると、

なんかわかる。

 

 

ワタシも顔色が悪いけど。

元気な時も青いけど。

でも、そんなワタシよりもはるかに顔色が悪い。

 

 

もちろん

 

 

父の日のプレゼント

どころではなかった。

 

 

ワタシの考えていたようには、いかなかった。

お義父さん、あのプレゼントをたぶんまだ見てないだろうな。

 

 

どうしよう?

 

何もできないけれど

 

どうしよう?

 

 

葛藤する。

 

 

そして、

 

家族に、言おう。

 

 

と思った。

 

 

相談 ではない。

 

 

 

口に出しちゃいけないことかもしれないけれど

言わないと、後悔する。

 

 

 

「お義父さんは、もうあまり生きられない。」

 

 

と。

 

 

 

夫と子供が、どれだけわかっているか

知らないけれど

現実を言わなくちゃいけない。

 

 

覚悟をしないといけない時が来たと、確信した。

 

 

義父
スポンサーリンク
スポンサーリンク
aonekoをフォローする
スポンサーリンク
義実家の介護とゴミ屋敷と葛藤と

コメント