義実家の介護とゴミ屋敷と葛藤と

義父発狂 修羅の感染

前回に続き、

義父の電話攻めに辟易している青猫一家です。

 

たまに、家の子供達も電話をとることがあります。

 

しかし、一方的に話すおじいちゃんに

びっくりしてこちらにすぐ受話器を渡してきます。

 

実際に会うおじいちゃんは笑顔で話すのに、

電話だと荒い話し方なので、ギャップにやっぱり驚くらしい。

 

そんな感じだと、

家族全体に、やや不穏な空気が流れてきます。

 

私もカリカリしていました。

春休みは子供も家に居て忙しいのに

電話ばかり、かかってくる。

 

そしてその時、青猫はちょうど

子供達の小学校のPTAの仕事の「長」の付く役割に

運悪くクジ引きで当たってしまい、

書類作りや色んな仕切りに等に追われていました。

 

PTAをけっこうラクにたのしくする本

PTA、やっぱり大変だよ。

 

 

 

話はやや脱線しますが

「精神病は感染する」説があります。

 

義父は認知症だけど、

「人が変わって怒りがちになった」

という観点でみると、

「老化による精神病」

だと思う。

 

で、この「精神病が感染する」っていうのは、

周りのヒトへの影響を及ぼしやすいという意味では、

当たっていると思う。

 

当たり前なことだけど

色々心配していると、周りも病気になる。

精神病も、電話魔も、怒りも、周りへの影響大ってこと。

 

英語でいうと

 

「care killed the cat」(心配事は猫を殺す)

 

だ。

 

猫が殺される。

なんて不穏な・・・。

 

新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)

 

そんな三月の末、

 

ある夕方、義父からの電話がまた鳴りました。

 

 

夫もその時は家にいましたが、

相変わらず

 

「青ちゃん、出てよ」

 

と言います。

 

気が進まない中、

受話器を取ったところ、

 

 

取った瞬間、

義父の怒声が聞こえてきました。

 

 

「どうなっとんのや!?

ばあさんはまだこんやないかっ!?

ずっと待っとたのに!!」

 

 

!?

お義父さん、何言ってるんだ!?

訳がわからない。

 

 

「一体、どうしたんですか?」

 

なるべく平静を保ちます。

 

 

「どうもこうもあるかい!

オマエが今日、ばあさんが来るって

いったんやないか!

どうなっとんのや!?」

 

 

私への「オマエ」呼ばわり。お初です。

どうやら、義母の一時帰宅日を勘違いしてる。

詳細→春休み 孫の来訪

 

 

「おとうさん、おかあさんが来るのは〇日で三日後ですよ。

カレンダーに書きましたよ」

 

 

しかし、義父にはやはり聞こえていない様で

 

 

「今日来るっていう

からずっと待っとったんや!

どうなっとんのや!?」

 

 

以上の様な恫喝が続く。ヤクザの様な声量である。

埒があかない。

 

 

負けずに

 

「今日じゃないですよ

カレンダーを見て

確認してくださいよ!」

 

 

青猫、大声を出します。

 

 

義父、少しは聞こえたらしい。

ぐじゃぐじゃ文句をひとしきり

吠えた後、

 

 

 

 

「・・・もうええわっ!

・・・勘弁してやるわっ!!」

 

 

何を言ってるのでしょうか。

頭に来たので、負けずに怒鳴り返します。

 

 

 

「一体何を勘弁するんですか?

間違っているのは、

お義父さんですよ!?

勘違いして勝手に怒ってるのは

そっちじゃないですか!!」

 

 

 

本音をぶちカマした。

 

 

 

「・・・・・!!」

 

 

 

 

お義父さん、

どうやら、青猫が怒った声は

しっかり理解できたらしい。

 

(たぶん、普段のワタシから、こんな返され方をするとは

夢にも思わんかったんだろうな。)

 

 

 

「と、とりあえず、今夜は来ないんだなっ!?」

 

 

 

「きませんよ!

今日じゃないんだから!」

 

 

まだわからんのか。

 

しっかり伝わるように

怒鳴り返しましたが

 

そのまま電話をガチャ切る義父。

 

 

 

しかしだ、

 

もうショック

なんてもんじゃない。

やさしいお義父さんが

ここまで変貌するとは・・・・・!

 

 

狂った。修羅だ。

修羅とは・・・・阿修羅の略。醜い争いや果てしのない闘いの世界のこと。また激しい感情のあらわれなどのたとえ。まあ、そんな戦ってばかりの軍神(悪魔?)がいたってことです。

 

 

 

それに、これまで私にこんな対応はなかったのに・・・。

詳細→褥瘡と逆上 山々の怒り

 

 

怒鳴られたショックで

なんだか、涙が出てきました。

 

 

だって、私、頭ごなしに怒られるようなこと

1個もしてないよ!?

 

特に恩義も感じてないのに、

無償で家の掃除をして、手伝いして、

介護に関する協力をしている。

私も暇じゃないのに。

 

 

 

 

寝転んでスマホを触っている夫のところに

直行し、いきさつを説明します。

 

 

「お義父さんが理解してるか微妙だから

電話を折り返しかけて説明して!」

 

 

お願いしてるのに

 

 

夫「ええ~、もう来ないことを伝えたんだろ?

だったら、いいんじゃないの?」

 

 

呑気な奴だ!他人事かい!?

こうゆうのにイラッときます。

 

 

「このままでいい訳ないじゃないの!

そもそも、私が色々しても、

それでも上手く行かないから、この始末なんだよ!

私では話にならないから、電話してよ!」

 

 

すると、間髪

 

「この始末とか言う位なら

もうやらんでいいわ!

これから俺が全部介護するわっ!!」

 

 

夫がキレた。スネた。

 

 

現時点でそんなやる気もないくせに

できもしねぇこと吹いてやがる。

 

 

 

 

青猫 大ギレ

 

 

「はあ!?

大いにこの始末でしょうが!!

カレンダーに書いて、お義父さんが間違うなら

アナタ一人でやったって起こることでしょうよ!

それもやってないくせに、電話に出てとか言う。

自分の親でしょう!?

私はしょっちゅう会ってるしFAXも書いてるんだよ!

何度だっていうよ!

こんなのは大迷惑!

色々してもあたられるこっちの身にもなってみろや!

このままだと、関係悪いままだから

私はやらない!

出来もしないこと偉そうに言わないでよ!

電話ぐらい、ちゃんとしろや!!」

 

 

 

子供達も横にいましたが、

吠えました。

 

 

しかし、夫も修羅だ。

修羅が感染した。

 

そして、青猫も阿修羅になった。

 

 

修羅場だ。

 

 

子供達は、いきなりの怒号にびっくりしてる。

でも、原因は理解している。

 

泣きながら激怒した私に

夫もまずいと思ったのでしょう。

立ちあがり、義父に電話をかけに行きました。

(その電話の時は義父は落ち着いていたらしい)

 

半狂乱になった私。

子供の前で夫婦喧嘩が良くないのは重々承知している。

でも、この姿も見て理解してほしいとも思う。

私も狂ったのだろうか?

 

 

 

ただ、いくら批判されても譲れないことはあるんだ。

全部我慢した日には、こっちがやられるから。

 

綺麗ごとなんて、余裕のある時だけで沢山だよ。

 

世の中には、もっと大人な立派な人もいます。

でも私はそうじゃない。

そうじゃないけど、自分のできることはしている。

 

 

私は、明日義父母が亡くなっても、

する後悔なんて一切ない。

後悔しない様に、できる行動をしてるから。

 

 

結局、私は恩義のない人間に、

無償で協力していることに疲れている。

 

 

誉められず、お礼も言われず、お金も貰えず、

時間も使っているのに、

すればするほど当たり前が多くなって、

人は横柄になってゆく。

 

 

というか、こっちが

発狂しそうなくらい

頭がブチ切れてるよっ!!

 

 

全く持って

 

この、介護にまつわる悪循環さは

嫌な空気を巻き散らかします。

 

 

同居してるわけでもないのにこのザマです

 

 

この我慢偏差値の低めな青猫夫婦、

 

認知症による老人の怒りには、あまり言い返さない方が良い

 

ということを知ったのはその後日です。

 

夫は私の同志ではあるけど、

私の気持ちはわからない。何回言えば伝わるのかな。

マザコンとかじゃない分、マシと思うしかないのか。

 

 

ある程度吐き出して、少しは冷静になったけど

私の闇は、案外と深かった。

 

小林多喜二は言いました。

 

「闇があるから光がある。
そして闇から出てきた人こそ、一番ほんとうに光の有り難さが分かるんだ。」

 

 

その通りだと思う

 

私の闇なんぞ、薄暗くてまだらで、

真っ暗闇じゃない。

でも、光は少しでも欲しい。

 

 

光はどこにあるんだろう。

介護に関して、楽しい事なんてひとつもない。

色々疲れるし。

 

でも、理解者ができたら嬉しいことだけはわかるんだ。

 

こっちもヘンにならないように気をしっかり持たなくっちゃ!!

解決策を模索してやる!!

味方を増やすぞ!

負けないために闘うぞ!!

 

アドレナリン、大放出中!!

安いよ!ヤル気でるよ!

皆さんもどうぞ!

 

もう、やけのやんぱちである。

 

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